面木山は、石鎚山も間近に、東温アルプスへと連なる山並み、西に川内・松山、東に丹原・西条の街並みを遠望することができるお山です。
面木山は“おものきやま”と読みます。
「面白い木」ではなく、“ブナ”の木の方言名の“オモノ木”に由来しています。
山頂は並んでふたつあり、地元では、背中合せに三つの祠が安置された北峰を郷山、三角点のある最高峰・南峰を砲台ヶ森と呼んでいます。
三つの祠は、鞍瀬側は面木神社、千原側は城主様(立烏帽子城城主の赤橋駿河太郎重時)、滑川郷側は三ッ森神社です。
石鎚神社というの間違いです。
山頂は中世城址で、赤橋駿河太郎重時が築いた立烏帽子城という城がありました。
建武元年(1334)に起きた中先代の乱では、捕えられた重時の首が京都に送られ、終結しました。
立烏帽子城を巡る攻防は周囲の赤滝城、蜂ヶ森城などを巻き込み、熾烈を極めました。
600年以上たった現在まで城主や将兵を祀った神社や祠が大切に守られています。
郷集落の登山口は二軒の農家の合間にあります。
道標などないので、初っぱなから迷いがちです。
小さな道標や赤テープなどをたどれば迷わず山頂に至ることができます。
少ないなりにも入山者があるため、登山道らしくなってきています。
数年前までは、巡視路のある四国電力の送電鉄塔から先は尾根を外れないよう遮二無二稜線まで登るパターンが多く見られました。
踏み跡程度な小径が多く、赤テープだけが頼りな区間が連続しています。
登りではよく目に入る赤テープも、下山時いはなかなか見つけられないことがあります。
回りは同じ景色が連続する植林帯なので、倒木や岩など、目印になるものをたくさん覚えつつ、登ります。
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