大島のお山へ行こう!
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カレイ山へ
距離 約2.7km
標高差 約200m
一般道
林道・農道・私道
徒歩
下記写真の場所
送電鉄塔・アンテナ施設
見晴らしあり

大島を縦断する国道317号線を北上、
八幡山を見ながら進みます。
八幡山の下まで来ると国道は左へカーブし、山の西麓へ迂回、
コンビニもある八幡地区へ入って行きます。



  

コンビニを過ぎた伊予銀行の向かいに藤崎古墳の看板発見。

「島内で特に大きい前方後円墳 藤崎古墳」

  

農道みたいな道を入ってすぐ丁字路に。
ここに道標がないので正直、迷いました。
正解は左折。

  

左折して30m。
くぃっと右折するんですが、ここにも道標欲しいなぁ。

当初、ヤマ勘で農道を登りました。

  

次の丁字路を曲がると-

お? なにかあるぞ。 お寺? 墓地?



島四国の札所でした。

薬師如来さんです、合掌。

お堂の裏の墓地の上に看板があります。

ここが藤崎古墳(の上)なのでした。
前方後円墳な感じはあまりしませんでしたが。

藤崎古墳
古墳のあるこの付近一体を昔から古崎とよんでいた。
島内にある百数十の古墳の中では特に大きい前方後円墳で、西北は90米、東西は160米ほどである。
八幡山麓の標高60米で湾内を見下ろす丘陵の上に版築(粘土で盛り土)されたもので、北側は前方部と後円部のくびれが築造当時のまま残っている。
中央部に石室があり、奥行きは330糎、高さ140糎、内部の幅110糎で、羨道(石室までの通路)があり、その入口は、立て0糎、横55糎で、入口付近はこの古墳を造営した際に使用された石尺も残されている。
ここの出土品は、鉄斧、金環、勾玉、剣、刀子、馬具、須恵器、円筒埴輪などで、これらは近くの大亀八幡神社に保存されている。
前方部にある堂宇は、最新を祀った祠であったもので、現在では島四国八十八ヶ所の札所のひとつになっている。
墳丘の一部や周囲には、いくつかの陪塚(家来の墓)も見られて、ちくぞうねんだいは、古墳時代終末期の6世紀末か、7世紀末の頃と推定され、島の周囲にある古代山城との関連が注目される。

お墓の回りに生えてた小判草。

踏み跡があったので古墳の上へ。

  

麓は吉海出張所などがある吉海の中心地の八幡地区、
解説にあった通り、奥に湾(入江)も見えました。
川のように流れる瀬戸を渡って島に着いた古代人は、
この平地を見つけた時、命がけで海を渡ってきて良かったって思ったでしょうね。

藤崎古墳から国道317号線をさらにさらに北上。
道は再び山の中へ入って行き、
石文化伝承館などがある石文化運動公園の入口を越えると下りに。
大島の北半分を占めてる宮窪町へ。



  

自動車道の高架とくぐり、
大島北ICの入口真近、車線が3車線になったカーブに、
念仏山へ登れる林道大戸線の入口があります。

港で見た大看板はありますが、念仏山の道標はありません。
いまはカレイ山に行きたいので、国道を直進。



  

大島北ICを過ぎた次の信号交差点がカレイ山の入口です。
「←カレイ山展望公園」の標識あります。
左折すると-

正面の山は念仏山の北尾根ですが、
山の上の白い岩盤がむき出しになってる石切場が目に止まりました。

大島の特産品「大島石」の採掘場です。
結構高いところにありますが、ここからは見えないだけで、
念仏山やカレイ山のあちこちに採掘場が点在しています。
カレイ山に行く道中、石を積んだ場所に何度も出会いました。



  

急坂を上ったカーブミラーのある丁字路を左折。

丁字路を通り過ぎるくらいで、
「カレイ山展望公園 ←2.5km」の看板が目にとまります。
実際、一度、通り過ぎてしまいました。



  

カーブを大きく右に曲がり-

また自動車道をくぐり-

すぐに右に曲がって、山頂まで残り1km。
山に向かってどんどんどんどこ、上ります。

途中にある採掘場。
平日は作業車やトラックが出入りしてると思うので、
山道のブラインドカーブは対向車に注意。



  

カレイ山と念仏山の分岐がある峠に到着。
まず、左・念仏山、右・カレイ山の分岐、右を進むと-

こんな案内があるけど、
実際はまさかの立体交差-

  

三つ叉に分かれた真ん中、「カレイ山展望公園」のゲートが正解。
直進の左もトンネルになってる右も余所国地区へ下ります。

  

すぐの丁字路を案内に従って左折したら-



  

展望公園の駐車場に到着しました。
車道は展望台の方までまだ続いていますが、
一応、管理道路につき、進入禁止。
日陰に車を駐め、支度。

  

「カレイ山展望公園案内図」

  

駐車場の隅っこに売店がありますが、その左奥に-

遊歩道の登り口があります。

新緑の中、野の花咲く遊歩道をとことこと。



  

遊歩道はちょこちょこ分岐しますが(写真の場所は左折しました)-

辻には地図が描かれた石が置いてあるので、迷うこともなく、「東屋」を目指し、さらに登りました。

お! 開けてきたかな?



  

おお~! 大島の北の海島、お隣の島・伯方島、
そして大三島、しまなみ海道のパノラマ登場です!

小径の右上、東屋が立ってるところが-

カレイ山山頂です!

東屋の前にある「展望案内図」とほぼ同じパノラマが-

  

さっき見えなかった伯方・大島大橋がちゃんと見えました。
伯方島の宝股山、尖ってますねぇ。

  

伯方・大島大橋は、
大島側が吊り橋、伯方島側は吊ってない橋。
ふたつの橋でワンセットになってます。
当然、この橋も歩行者~原付も渡れます。

  

山頂から左に下ったところにぴょこっと顔を出してるのがカレイ山展望台、
写真右に写ってる木陰にフジ棚があります。

展望台へ行ってみました。
階段を下ると-



広場に下り立ちました。
広場の片隅に-

「瀬戸の水軍」という歌碑がありました。
鳥羽一郎が歌っていたとは知らなかった…。

広場の出口からすぐに展望台。



展望台は石垣の上。

石垣部分はギャラリーになってるようですが、
施錠されて中には入れませんでした。

展望台の右奥に「遠見茶屋」という休憩所。
地魚を使ったカレー(カレイ山だからカレー)が名物です。

では、階段を登り、展望台へ。

海賊衆の砦を摸した塔の屋上が展望スペースになっていて-

  

こちらが展望台からのパノラマです!
尖りお山が目印の伯方島の右(東)、
川のように流れる船折瀬戸を挟んだ大きな島が鵜島、
その右下にある小島が村上水軍の城跡がある能島と鯛崎島です。
村上水軍が根拠地にした海域です。
広島(本州)のお山も見えてるような、見えてないような。

  

南を降り返り見て、高縄山系のシルエットをアップで。

  

今治方面から少し左(東)へ視線をずらすと、
石鎚山脈から東の、赤石や法皇山脈が薄ぼんやりと。

船折瀬戸は大河のよう。

南にそびえる念仏山。



駐車場へ、アスファルト舗装された道で戻る途中、
ヤギの小屋を見つけました。
周りの白い粉は病気予防のための消石灰。

角がある方が娘の小雪、母親は雪、ということで-

娘の小雪ちゃん。
角があるのでオスかと思ってたよ(^^ゞ

母親の雪ちゃん。
伝染病予防のため、しばらく小屋でゆっくり過ごしてます。

その後、舗装路をカツカツと下ってたら-



右上にキャンプ場がありました。
トイレに炊事棟、テントサイト、キャンプファイヤーのスペースもありました。

ひとりごと

実は、亀老山からカレイ山に移動する前、大島の象徴的なお山、八幡山に登るつもりでした。
地図には登山道すら載ってない八幡山ですが、大まかに登山ルートの目安もつけていました。
北尾根から登るつもりでした。
藤崎古墳を探検後、予定してた登山口に行ってみたら…
ヤブまみれでした (T_T)
踏み跡は残ってるんだけど、ヤブがすごくて。
冬なら登れたかも知れないけど、緑濃くなった初夏に立ち入れるような場所ではありませんでした。
さっさとあきらめて、登山口を探すため、八幡山の山麓を一周。
でも、見付かりませんでした。
貯水槽が上の方に見える農道を上ってみたけど、やっぱり行き止まり。
がっかりしながら下ってたら、一人で畑仕事中のおばあさんがいらしたので、八幡山の登山道について尋ねてみました。
とても気さくなおばあさん曰く、八幡地区の藤崎古墳の近くから登れたそうです。
でも、子供たちが遠足で登ったりしていたのはだいぶ昔のこと。
いまは登る人もいないんじゃないか、と教えてくれました。
山に登る人もいなくなって荒れてヤブまみれになっていると思うし、それにイノシシがやたら出没。
山の中で寝てるイノシシにでも出会ったら大変だから、おやめなさい、と云われました。
おばあさんが耕してる畑にもイノシシが度度出没。
土手から転げ落ちてきて肝を潰したとか、畑も掘り返す、クリは落ちたそばから食い散らかす…。
電気柵をしたら荒らされなくなったけど、イノシシに襲われたら危ないから畑に一人で行くなと息子さんに止められてるそう。
いつの間にか、イノシシ談義になってしまいました。
島内の山道を走れば、

こんな張り紙をいっぱい見かけます。
イノシシがいっぱいいるなんて云われて、ヤブに突入する勇気はなかったので、あきらめました。
おばあさんが教えてくれた登山道だろう道に後で行ってみましたが、行き止まり状態でした。
登るなら、ヤブが落ち着いた冬しかない気もしました。
八幡山山頂は巨石文化を思わせる古墳があったり、見晴らしも抜群という紹介記事があっちこっちにあります。
でも、それらの記事の元記事は昭和4、50年代に書かれた観光案内です。
最近の観光案内では八幡山は紹介されることが無くなっています。
展望公園が整備されてる亀老山やカレイ山に取って代わられています。
登る人が無くなれば道が荒れるのは仕方がないことです。
でも、冬なら多分、登れるでしょう。
アタックできたら、ちゃんと紹介します。

さて、カレイ山。
案内がちゃんとしてるので迷うことはないでしょう。
近代的な亀老山に比べ、昔ながらの展望台のカレイ山。
到着したのが午後3時半頃だったので、観光客の姿もまばら、駐車場も空いてました。
おかげでのんびり、パノラマにひたることができました。
船折瀬戸は山の上から白波が見えるくらいの激流です。
伯方島に渡って堤防から見るとホント、川みたいです。
しまなみのあちこちで潮流体験船が出てるので、激流を肌で感じるのも楽しいと思います。
その激流の中にある能島。
村上水軍はそこに海城「能島城」を築きました。
村上水軍については宮窪町にある水軍博物館が入館料も安くておすすめです。
今回も予定してたんですが、念仏山に着いた時にはもう午後4時半で、また行けませんでした。

山頂にいたヤギの親子は以前は小屋の外で草を食んでたんだそう。
宮崎県で発生した家畜の伝染病・口蹄疫の感染が心配だったみたいで、柵の中で過ごしてました。
小屋の周りには消毒用の消石灰も撒かれて過保護状態。
口蹄疫が落ち着くまではふれあいもおあづけなのでした。

宮窪町で思い出したのですが、何年か前、宮窪港で行われた海上花火大会を見たことがあります。
偶然、見ることができたんですが、あの花火大会はとっても贅沢でした。
花火の前に、千葉真一で有名なスタントマン集団「ジャック」が村上水軍を演じたパフォーマンス付きでした。
港の沖に浮かべたはしけの上で繰り広げられたショーと打上げ花火は最高でした。
しまなみ海道開通で盛り上がってた頃だったから、できたのかなぁ。
またやって欲しいなぁ。

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