皿ヶ嶺へ行こう!
冬 '09
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竜神平へ
距離 約2.0km
標高差 約220m
林道
徒歩
下記写真の場所

上林森林公園。
雪に埋もれ、白い坂道のようになった
階段を登ります。

手すり頭にできた雪まんじゅう。

“風穴”の登り口。
写真の左外にある駐車スペースにも数台駐まってました。
雪ひとつない下界とはうって変わり、
ログハウスも雪をかぶるほどの雪国みたいな景色が始まります。
森林公園内を散歩するだけでも、
雪が珍しい松山っ子には充分楽しいです。



夏は涼味あふれる風穴も、冬はひっそり。
右の小屋側にある裏道にも足跡が残っていました。
この時期は雪崩や滑落の危険もあるので、
裏道は通行しない方がいいです。

通常の登山道は、風穴の左にある遊歩道。
階段のステップは雪に埋もれて、
自分の歩幅で登れました。



登り始めは大きなジグザグ路。
4ターンして100mの高度差を稼ぎます。
最初のターンは遊歩道の分岐。
写真はターン後。
しっかりと踏み跡ができてました。

下方はまだ緩やかな右下がり。
ブナや雑木は傾斜の影響を受けて右に斜めり始めてます。



2ターン後、今度は左下がりで、傾斜も増してきました。
奥にうっすら見える地形は、
竜神平が北に向かって膨らんでる場所で、
竜神平周回路と皿ヶ嶺縦走路が交わる丁字路の辺りです。

3ターン目の角には雪に埋もれたベンチ。
右にくぃっと折り返し、
4ターン目の角まで同じように雪を踏んで-



4つのターンが終わると、高度はすでに1050mを優に越えています。
冬枯れた木立のブラインド越しに、
久米から横河原にかけての平野が、
重信川沿いの谷のように見え始めました。
高縄山系はガスがかかってよく見えませんでしたけど、
東三方ヶ森周辺は白く浮き上がって見えました。

雪も量を増し、踏み跡もU字になり、
ラッセルという言葉を久しぶりに思い出しました。
でも、後から歩く僕らはラッセル必要なし。



竜神平まで、1kmもの長いトラバース区間には、
写真のような谷を横切る場所が何カ所かあります。
トラバース区間は長時間、
急傾斜地を真横に横切るので、
右上からの落雪や雪崩に要注意。
谷では、吹きだまった雪に道がついているだけ。
路肩と云ってもただ積もった雪なので、
簡単に踏み外し、滑落する恐れがあります。



2万5千分の1地形図では表現できない規模の、
また小さな谷、そして支尾根。



3つ目の谷まで来ると標高1120mで、
周りの木々が、枝先だけじゃなく幹回りも白くなってきました。
気温もますます低下中。

傾斜もますます急に。
滑落した雪が見えなくなるまで、
落ち続けて行きました。
踏み跡は肩幅ほどで、道を譲るのも一苦労。

トラバース区間は山の陰。
午後近くなっても、樹氷が壊れません。
でも、やはり見頃は午前中。

松山市街方面もかすかに見通せました。



ブナ婆がお出迎えしてくれる-

ブナ休憩所に到着です。
雪が多い年、ベンチは完全に埋もれることもあります。

右にあるブナ爺。
巨大サルノコシカケ?も雪の笠。

葉についたエビのしっぽは5ミリくらい。



ブナ休憩所から右下に少し下り、谷を渡ってまた登り。
谷には山頂方向からしみ出した水が-

小さな流れを作っていました。
飲めるほど量は多くありません。

小さな流れの源の谷。
真っ白です。



谷を抜けたら、急傾斜地からも脱します。
皿ヶ嶺の代表的は平坦地、竜神平の西端へ入り、
学習の森と呼ばれる針広混交林を歩きます。

登山道沿いのブナは冷凍庫内の霜のように、
真っ白く凍てついています。



竜神平の入口の丁字路に到着。
直進は皿ヶ嶺縦走路の上林峠・陣ヶ森方面。
右折し-

ササが刈り分けられたまっすぐな道を、
南へ向かって歩いていると、
だんだんに空が開けてゆき-



竜神平に到着しました!!
標高1150m付近に広がる湿原は、この時期は雪原です。

竜神平小屋の基礎の石積みまで雪に埋もれてます。
故・山内浩氏が愛大の教え子らと共に築いた山小屋。
面河や堂ヶ森の小屋は老朽化で建て替えられましたけど、
竜神平小屋は全然現役です。

到着したのはちょうどお昼時で、
小屋の中は先客に独占されていました。

小屋の横にある大きな切り株に腰を下ろし、昼休憩。
ブルーシートを拡げて休むグループもあり、
お昼時だけは賑やかになる竜神平。
でも、それを過ぎたら三々五々出発し、
写真のように、祭りの跡のような足跡だけを残し、
静まりかえります。

軽アイゼンからスノーシューへ。

ススキとか顔を出してないところを選んで、
さくさく、歩いてみました。

今年は雪が少なめで、ススキも半身が見えてるし、
奥のササ原はササ原のまま拡がっていました。



奥から振り返って。
中央の森が皿ヶ嶺山頂方向。
ピークは少し奥まっているので見えません。
写真左の木立が凹んでる方に久万・畑野川からの登山道があります。



トイレの裏の焼却炉とドラム缶。
雪の深いところは60cmくらい。

冬だから見つけられる野ウサギの足跡。

食べ物の少ない季節もけなげにうろうろ。

ひとりごと

風穴から上は白の世界でした。
すでに何台も先客が駐車してたように、雪に埋もれた登山道にはしっかりとトラックが刻まれていました。
勝手知ったる道なので、先発でも迷うことはないけど、たどるのは簡単で楽。

竜神平に到着したのはお昼時。
みるみるうちに、あちこちから人が集まってきました。
単独行は少なく、二人から7、8人グループが、何組か。
みな、竜神平で休憩すべく、やってきました。

僕は、ここまでご一緒したさくら山行会の方にココアをごちそうに。
2年前は山用のバーナーを持ってきて、竜神平小屋でカップヌードルしました。
けど、今回は迷ったあげく、持ってきませんでした。
停止して汗が冷え始めた体に、温かいココアはまるで染みていくようでした。
美味しくいただいた後、今日の大目的、スノーシュー散歩のため、ここでお別れしました。

久々のスノーシュー。
歩き始めてすぐ、足に来ました。
重たい…。
僕のスノーシューはスノーハイク・タイプではないです。
二分割式で重たい本格的なタイプなので、雪が乗ると余計に重たく感じます。
足も開き気味に歩かないと行けないし。
終いには股関節が抜けるかと思ったくらいでした。
でも、雪の上を走れる爽快感は一瞬、疲れを忘れさせてくれます。
ウサギの足跡をたどってみたり、膝まで沈む雪をさくさく、歩きました。
スノーシューは、スノーボードやスキーとはまた違う楽しみがあります。

めっちゃ疲れたので、ひとまず脱いだほうがよかったと後から後悔。
でもまぁ、山頂まで、スノーシューを付けたまま登りました。

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